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2018年08月11日

BHP社の鉱山資源部門が、女性にも使いやすい鉱山機械などを大手建機メーカーに要望、労働者の多様化に対応

最近のニュース記事[1][2]で

  • 豪州の「BHP MINERALS」(※英「BHP Billiton」の鉱山資源部門)が、女性がより多く鉱山セクターの仕事に参加できるようにするため、車両・鉱山機械・インフラを改善するよう、建設機械メーカーに要望を出している。
と報じられていました。

その中から、主な情報をまとめてみました。


背景
  • BHPでは、採鉱部門の労働人口に女性の割合が増えている。
  • 同社において作業員の多様化が最も進んでいる現場では、
    • 作業効率が(他の現場と比べ)15良い
    との結果が出ている。
  • BHPでは、現場作業員を斡旋する人材派遣会社に
    • 候補者の30%を女性とするように
    との依頼を行っており、社内のダイバーシティを進めている。
要望先
  • Caterpillar
  • コマツ
  • Liebherr
を含む、大手建設機械メーカー。
現在の取組み 女性労働者の増加に対応するため、建機メーカーと密接に連係して、
  • 機器の高さ
  • ホースやフィルターの重さ
等、最適なデザインを検討している。


鉱山の採掘現場というと、個人的には女性に最も縁遠い仕事場の一つというイメージを持っていたので、世界的な鉱業会社の採掘部門で女性作業員が増えている、というのは非常に意外でした。

また単に女性の増加というだけでなく、作業員の多様化が進むことで仕事の効率にも明らかにプラスの効果が出ている、という点にも驚きました。

BHP社の要望については、既に具体的な取組みが始まっているようですが、例えばキャタピラージャパン社による女子高校生向けのエンジニアの体験イベントも、今回の件と幾らかでも繋がりがあるのでは、と想像します。

日本では政府が「女性活躍」云々というスローガンを(その実効性はさておき)掲げていましたが、女性による(従来は不向きと思われていた)業種への積極的な参画は、既に世界的な動きになっている、ということなのかもしれません。

それに伴い、建設機械・鉱山機械産業も、これから小さくない変化が起こってくる可能性があると考えるので、今後の動向には注意を払っていきたいと思います。


※参照・参考資料:
[1]BHP、コマツなどに「女性に優しい重機を」(NNA ASIA、2018/8/2)
https://www.nna.jp/news/show/1794923
[2]BHP wants Caterpillar, Komatsu to design more female-friendly equipment(Financial Review、2018/7/29)
https://www.afr.com/business/mining/bhp-wants-caterpillar-komatsu-to-design-more-femalefriendly-equipment-20180729-h13alv
[3]Minerals Australia(BHP社)
https://www.bhp.com/our-businesses/minerals-australia
[4]BHPビリトン(ウィキペディア)

posted by 管理人 at 06:00 | 海外の需要動向

2018年08月05日

2018/4-6の「土木建設機械」リースは、前年同月比プラスとマイナスが斑模様

今回は、リース事業協会発表の20184-6月分のリース統計[1]〜[3]から、「土木建設機械」の数字を抜き出し、過去のデータと合わせて12ヶ月分2017/7〜2018/6)の表を作ってみました。


<月毎の推移>

※カッコ内は前年同月比。
※2018/3以前の数字は、当ブログの過去記事から引き継いでいます。

取扱件数取扱金額
2017年 7月1165件(61.4%)117億8800万円(47.1%)
8月1093件(21.9%)101億7370万円(8.5%)
9月1523件(15.6%)168億30万円(17.5%)
10月1143件(21.1%)136億1100万円(1.5%)
11月1490件(25.1%)157億5670万円(1.8%)
12月1367件(34.9%)141億2640万円(2.3%)
2018年1月852件(25.0%)82億2170万円(21.9%)
2月840件(30.6%)81億5850万円(16.3%)
3月2032件(40.9%)167億7140万円(10.3%)
4月833件(5.0%)94億2750万円(10.7%)
5月726件(15.9%)79億9150万円(5.4%)
6月971件(5.0%)79億200万円(14.4%)

2018/4-6は、金額が4・6月にプラス、件数は4月のみプラスと、(前年同月比の)増加と減少がちょうど半々の斑模様です。

同じ期間の国内向け建機出荷額コマツ・日立建機の日本での売上高と違って、まるっきり減少一辺倒になっていないのは、かなり意外でした。

ただリース統計においては、今年3月以降は(2月以前と異なり)プラスの月が出てきています。

土木建設機械のリースでは、東京都心部での工事の活発化による好影響が幾らか出ている、ということなのかもしれません。



<過去年の6月と比較>

※カッコ内は前年同月比。
2017年以前の数字は、当ブログの過去記事を引継ぎました。

件数金額
2007年6月1200件(20.1%)121億2300万円(20.2%)
2008年1446件(20.5%)128億3940万円(5.9%)
2009年778件(46.2%)67億5850万円(47.4%)
2010年805件(3.5%)69億7430万円(3.2%)
2011年852件(5.8%)78億2960万円(12.3%)
2012年1252件(46.9%)99億4770万円(27.1%)
2013年1105件(11.7%)115億1930万円(15.8%)
2014年1073件(2.9%)93億3180万円(19.1%)
2015年899件(16.2%)86億1580万円(7.5%)
2016年760件(15.5%)96億4910万円(12.0%)
2017年925件(21.7%)92億3020万円(4.3%)
2018年971件(5.0%)79億200万円(14.4%)

2018年6月は件数が前年同月比プラスでしたが、過去の年と比べると、特に突出した数値ではありません。

特にリーマンショック以前の2008・2009年、また東日本大震災(2011年発生)後の2012〜2014年と比べると、リース件数は大きく下回っています。(ましてや金額は言わずもがな)

東京五輪向けの工事が活発化しているとはいえ、あくまでごくごく一部地域での盛り上がりであり、その影響は(少なくとも今のところは)やはり極めて限定的という印象です。


※参照・参考資料:
[1]リース統計 (2018年4月)(リース事業協会、2018/5/29)
http://www.leasing.or.jp/statistics/docs/2018_04.pdf
[2]リース統計 (2018年5月)(同上、2018//6/27)
http://www.leasing.or.jp/statistics/docs/2018_05.pdf
[3]リース統計 (2018年6月)(同上、2018/7/30)
http://www.leasing.or.jp/statistics/docs/2018_06.pdf

posted by 管理人 at 06:00 | リース統計

2018年08月04日

2018/4-6の建機出荷額は、輸出が前年同月比20%前後の伸びが続く一方、国内は減少が続く

今回は、日本建設機械工業会が発表している「建設機械出荷金額統計」から、

  • 総合計(小計、国内向け、輸出)
  • トラクタ」「油圧ショベル」「ミニショベル」「建設用クレーン」(※金額の上位4機種)
  • 補給部品
の項目について、
  • 20177月〜20186
の1年間の数値を並べ、その推移を、直近3ヶ月間2018/4-6)を中心に眺めてみました。

※2017/7-2018/6の数値は、当ブログの過去記事から引き継いでいます。
 2018/4-6の数値は、日本建設機械工業会の発表[1]〜[3]から抜き出しました。
※金額の単位は「」で、1億円未満を四捨五入しています。
※カッコ内は前年同月比の増減。


<総合計>

小計内訳
国内輸出
2017年 7月 2046億(26.9%)851億(17.9%)1194億(34.3%)
8月 1889億(25.0%)849億(11.1%)1040億(39.1%)
9月 2587億(19.7%)1119億(0.3%)1469億(41.3%)
10月 2046億(21.4%)767億(5.7%)1279億(46.5%)
11月 2289億(26.6%)872億(4.2%)1417億(57.9%)
12月 2181億(19.2%)741億(8.8%)1439億(41.6%)
2018年1月 2036億(15.5%)672億(3.3%)1364億(27.6%)
2月 2180億(6.2%)744億(7.2%)1436億(14.8%)
3月 2813億(1.4%)1080億(19.8%)1733億(21.3%)
4月 2101億(10.4%)529億(14.0%)1573億(22.1%)
5月 2013億(11.3%)659億(2.8%)1354億(19.6%)
6月 2391億(10.1%)775億(8.3%)1616億(21.8%)

2018/4-6は、「国内」は3ヶ月連続のマイナスとなっており、新排ガス規制(2017年9月導入)の影響の根深さが痛感されます。

その一方で「輸出」は、2割前後と好調な伸びが継続。

海外建機需要の好調さが「小計」の伸び(10%超)を支える、典型的な構図となっていることが伺えます。


<輸出の増加地域>

※「前年同月比増」の記述がある地域に、「○」をつけています。

アジア中国オセアニア 欧州北米中南米 CIS
その他
東欧
中近東アフリカ
2017年 7月
8月
9月
10月
11月
12月
2018年1月
2月
3月
4月
5月
6月
アジア中国オセアニア 欧州北米中南米 CIS
その他
東欧
中近東アフリカ

2018/4-6も、大部分の地域で「○」(前年同月比プラス)が継続。

3月以前と同様に、幅広い地域での建機需要の好調さが、輸出の伸びを支えているようです。


ただし今回(4-6月)は、「中近東」「アフリカ」に全く「○」がありません。

同期間のコマツと日立建機の業績では、日立建機のアフリカでの売上高が微減(ほぼ横ばい)、コマツの中近東が約8%マイナスであり、海外市場の全てが好調というわけではないことが伺えます。

このうち中近東については、売上高が伸びた日立建機のほうでも「低水準の需要が継続」([7]の9p)とされています。

そしてコマツの決算短信においては、イエメンの内戦が、中東での公共事業減少の一因として挙げられています([8]の6p)。

この内戦は、2015年から続いている[9]とのことであり、これが終結しない限りは、中近東での建機需要も、安定した伸びには転じないものと考えます。


また中国市場については、好調が続いているものの、報道の中では米中間の貿易摩擦の影響を懸念する見方[5]も出てきており、この点はやはりという感じです。

ただしちょうど先月(7月)末には、中国共産党がこの貿易摩擦を受けて、「景気優先の経済政策」に転換することを決定した[10]とのこと。

中国国内のインフラ投資は2016年の夏に明確に伸び始めたので、まだ「景気優先の経済政策」ではなかったというのは、ちょっと面を喰らいました。

ともかく、今後の政策の実行度合いによって、(意外にも)更に中国建機需要が伸びる可能性は、有るのかもしれません。


<トラクタ>

小計内訳
国内輸出
2017年 7月 213億(34.8%)84億(3.5%)130億(67.7%)
8月 232億(48.0%)107億(33.5%)125億(63.2%)
9月 297億(34.2%)107億(0.8%)191億(67.1%)
10月 260億(13.6%)122億(11.7%)138億(52.2%)
11月 304億(17.0%)152億(11.6%)152億(73.0%)
12月 237億(5.0%)94億(23.4%)143億(38.8%)
2018年 1月198億(17.0%)61億(11.4%)137億(36.2%)
2月 207億(11.5%)70億(9.9%)137億(12.4%)
3月 291億(1.7%)101億(19.9%)190億(18.7%)
4月 217億(2.7%)51億(6.9%)166億(6.1%)
5月 211億(13.4%)66億(21.8%)144億(10.0%)
6月 243億(2.4%)75億(18.3%)169億(6.8%)

2018/4-6の「トラクタ」は、「国内」が5月に大幅プラスだったものの、4・6月はマイナスであり、新排ガス規制の影響はまだまだ抜けないようです。

好調と思われた輸出のほうも、3月以前(殆どが2ケタ%のプラス)と比べると、伸び幅が小さくなっています。

トラクタの輸出は、高い伸び率が昨年(2017年)の2月から続いてきましたが、今後は伸びの鈍化に転じていくのかが、気になるところです。


<油圧ショベル>

小計内訳
国内輸出
2017年 7月 722億(38.7%)293億(57.9%)429億(28.1%)
8月 655億(29.1%)281億(46.5%)374億(18.5%)
9月 924億(30.1%)302億(1.2%)622億(51.1%)
10月 723億(23.2%)205億(7.9%)519億(42.1%)
11月 803億(42.9%)221億(4.9%)582億(76.7%)
12月 813億(34.2%)197億(11.4%)616億(60.6%)
2018年 1月715億(5.9%)143億(29.7%)572億(21.2%)
2月785億(11.7%)156億(26.9%)629億(28.5%)
3月1022億(10.2%)255億(25.6%)767億(31.3%)
4月 811億(19.2%)127億(24.9%)684億(33.8%)
5月 736億(12.2%)172億(18.8%)564億(27.0%)
6月 907億(14.9%)219億(16.8%)688億(30.8%)

油圧ショベルの「国内」は、昨年10月以来の連続マイナスとなっており、新排ガス規制前の駆け込み需要後の反動減の大きさ・根深さを、強く感じます。

ただ、5・6月はマイナス幅が若干縮んできたようにも見えるので、7月以降がどうなっていくのかは、注目したいところです。

いっぽう輸出のほうは、3割前後という大きな伸びが続いており、海外需要の衰えぬ旺盛さが伺えます。


<ミニショベル>

小計内訳
国内輸出
2017年 7月 238億(9.4%)68億(23.6%)169億(4.6%)
8月 230億(16.3%)62億(9.3%)168億(19.2%)
9月 247億(2.6%)88億(6.0%)159億(0.8%)
10月 257億(49.1%)81億(15.4%)176億(72.5%)
11月 250億(8.8%)82億(3.8%)168億(11.4%)
12月 269億(29.3%)76億(4.2%)193億(42.9%)
2018年 1月243億(16.1%)65億(11.4%)179億(18.0%)
2月 257億(8.3%)67億(5.6%)191億(9.3%)
3月 297億(9.1%)90億(0.1%)207億(13.6%)
4月 260億(12.4%)52億(21.9%)207億(10.2%)
5月 236億(14.7%)59億(15.7%)177億(14.4%)
6月 259億(8.3%)65億(7.1%)193億(14.8%)

小計が既にトラクタを抜く規模になっているミニショベルは、「国内」が4・5月に2ケタ%の伸びだったものの、6月は一転して約7%のマイナス。

ミニショベルは「リース・レンタル会社などの購入が広がっ」ている[5]とのことですが、需要には有る程度の波があるようです。

いっぽう「輸出」は、4-6月も10%以上の伸びがキープされており、海外需要の堅調さが感じられます。


<建設用クレーン>

小計内訳
国内輸出
2017年 7月 225億(6.5%)166億(6.3%)59億(7.3%)
8月 207億(9.9%)155億(13.1%)52億(1.3%)
9月 327億(14.3%)263億(19.3%)64億(15.3%)
10月 149億(6.3%)102億(9.1%)47億(0.3%)
11月 207億(14.5%)140億(1.0%)66億(71.4%)
12月 186億(7.6%)131億(10.0%)55億(1.3%)
2018年 1月224億(21.8%)169億(33.0%)55億(3.0%)
2月 247億(0.7%)176億(3.3%)71億(12.2%)
3月 378億(16.4%)309億(17.1%)68億(13.2%)
4月 146億(13.0%)88億(3.2%)58億(51.3%)
5月 179億(2.3%)119億(2.6%)60億(13.5%)
6月 228億(6.2%)158億(1.1%)70億(19.7%)

クレーンの「国内」は、過去12ヶ月のうち9ヶ月が前年同月比マイナスであり、全体として下り坂の印象です。

タダノ社の前年度の業績発表では、国内需要減少の一因に「オペレーター不足」が挙げられています([11]の4p)。

また個人的にも、北海道でクレーン検査を受ける台数が年々減っている、と耳にしています。

オペ不足の改善が進まない限りは、例え一部の地域で工事が急増したとしても、クレーン需要の減少は(残念ながら)止まらないものと考えます。


いっぽう「輸出」のほうは、今回(4-6月)は大幅な伸びが継続。

昨年末〜今年の春は、マイナスが目立っていましたが、過去1年を通してみるとプラスのほうが多く、クレーンでも海外需要が好調であることが感じられます。

また個人的にはこれまで、クレーン輸出額の増減は中近東の建機需要と強く関係していると思っていましたが、今回は完全に外れており、見方を改めないといけないようです。


<補給部品>

小計内訳
国内輸出
2017年 7月 282億(26.1%)96億(1.6%)186億(47.4%)
8月 252億(74.7%)94億(1.7%)158億(227.0%)
9月 283億(23.4%)103億(0.6%)180億(43.2%)
10月 281億(22.7%)100億(3.3%)181億(44.0%)
11月 287億(23.1%)99億(6.1%)188億(47.5%)
12月 264億(15.6%)97億(3.0%)166億(24.4%)
2018年 1月245億(12.1%)93億(3.3%)153億(18.1%)
2月 257億(2.7%)102億(0.7%)155億(4.1%)
3月 313億(9.4%)111億(9.8%)203億(23.8%)
4月 286億(14.2%)96億(5.2%)190億(19.4%)
5月 280億(9.2%)92億(2.1%)188億(15.8%)
6月 311億(3.4%)102億(5.3%)209億(8.3%)

補給部品の「輸出」は、4-6月は伸び幅が20%を下回っており、流石に昨年(2017年)よりは伸びが鈍化しているようですが、それでも海外での建機稼動の好調さが伺えます。


いっぽう「国内」は、4-6月は4月のみプラスで、5・6月はマイナス。

過去12ヶ月を見ても、マイナスの月のほうが多くなっています。

補給部品の
国内向け出荷額
KOMTRAXでの
「日本」の稼働時間
(月次)
2017年 7月 96億(1.6%)57.4(0.6%)
8月 94億(1.7%)52.9(0.8%)
9月 103億(0.6%)55.9(0.1%)
10月 100億(3.3%)54.9(7.9%)
11月 99億(6.1%)60.3(0.6%)
12月 97億(3.0%)63.4(2.7%)
2018年1月 93億(3.3%)59.6(2.0%)
2月 102億(0.7%)64.9(4.2%)
3月 111億(9.8%)60.4(0.7%)
4月 96億(5.2%)52.0(0.2%)
5月 92億(2.1%)51.7(0.6%)
6月 102億(5.3%)55.4(2.3%)

補給部品の「国内」向け出荷額を、コマツ「KOMTRAX」での稼働時間データ[12]と照らし合わせてみました。(※KOMTRAXもカッコ内は前年同月比)

稼働時間は最近4ヶ月がマイナス続きであり、これが補給部品の出荷額減少と繋がっていると思われます。

東京都心部の工事は昨年(2017年)秋頃から活発化しているとのことですが、それにも関わらずこの状況となれば、五輪による国内工事(そして建機需要)の喚起の効果も、(残念ながら)もはやたかが知れているのではないでしょうか。


※参照資料:
[1]2018年4月度建設機械出荷金額統計まとまる(日本建設機械工業会、2018/6/1)
http://www.cema.or.jp/general/news/20180601.html
[2]2018年5月度建設機械出荷金額統計まとまる(同上、2018/6/29)
http://www.cema.or.jp/general/news/20180629.html
[3]2018年6月度建設機械出荷金額統計まとまる(同上、2018/8/1)
http://www.cema.or.jp/general/news/20180801.html
[4]4月の建設機械出荷10%増、輸出好調で18カ月連続プラス(日本経済新聞、2018/5/31)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO31188050R30C18A5XA0000?s=0
[5]建設機械、外需依存が鮮明 5月の建機出荷額11%増 19カ月連続プラス (同上、2018/6/28)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO32339850Y8A620C1XA0000?s=0
[6]建機出荷額1〜6月は9%増、単月も20カ月連続プラス(同上、2018/7/31)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33604220R30C18A7XA0000/
[7]地域別市場環境と見通しについて(日立建機、2018/7/25)
https://www.hitachicm.com/global/wp-content/uploads/2018/07/20180725-Regional-JP1.pdf
(※https://www.hitachicm.com/global/jp/ir/library/results/内。)
[8]2019年3月期 第1四半期決算短信〔米国基準〕(連結)(コマツ、2018/7/27)
https://home.komatsu/jp/press/2018/acc/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1807q1_1.pdf
(※https://home.komatsu/jp/press/2018/acc/1199856_1595.html内)
[9]2015年イエメン内戦(ウィキペディア)
[10]中国、景気優先にかじ=対米摩擦受け財政出動(時事ドットコム、2018/7/31)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018073101272&g=int
[11]2018年3月期 決算短信(タダノ社、2018/4/27)
http://www.tadano.co.jp/ir/pdf/FY2018.pdf (※http://www.tadano.co.jp/ir/kessan.html内。)
[12]KOMTRAX月次データ(〜2018年6月)(コマツ社)
https://home.komatsu/jp/ir/demand-orders/__icsFiles/afieldfile/2018/07/06/201806komtrax_j.pdf
(※https://home.komatsu/jp/ir/demand-orders/内。)
posted by 管理人 at 06:00 | 建機出荷額統計

2018年08月03日

日立建機・コマツ・米Caterpillarの2018/4-6期は2ケタの増収増益、日本以外は大部分が2ケタ%の伸び

日立建機コマツ・米Caterpillarの3社が2018年7月末に、

  • 20184-6月期の業績
を発表していました[1][2][3]。

今回はその中から、地域別の売上高の前年同月比増減を、表にまとめてみました。



<地域別売上高の増減>

※数値は前年同月比の増減。(※「全体」では、記載の項目・内容を追加しています)
※地域は概ね同じと思われる区分を合わせたもので、厳密に同じかは確認していません。

日立建機
(2018/4-6)
コマツの
建機・車両部門

(2018/4-6)
Cat
(2018/4-6)
CI RI
北米 18.5% 21.2% North America 18% 31%
中南米 23.9% 6.0% Latin America 8% 32%
日本 2.4% 7.6% Asia/Pacific 43% 47%
アジア・大洋州
(日・中のぞく)
17.6% 25.4%
中国 21.5% 31.9%
欧州 11.9% 25.1% EAME 21% 44%
ロシアCIS 33.1% 13.3%
アフリカ 0.1% 12.6%
中近東 28.7% 8.1%
全体
売上高 2402億円(13.6%) 5942億円(15.4%) 62億ドル(24%) 25億ドル(38%)
営業利益・セグメント利益 276億円(64.6%) 883億円(86.9%) 12億ドル(28%) 4億ドル(315%)


地域別では、日本以外の殆どの地域が前年同月比プラスであり、更にその大部分が2ケタ%の伸びという状況。

各社の全体の業績(売上高・利益)の大幅な伸びと合わせて、世界的な建設機械・鉱山機械需要の、強い好調さが伺えます。


日本については、(地域の区切りが大きいCat社はともかくとして)コマツ・日立建機の双方とも「新排ガス規制後の反動減」が記述されています([2]の6p、[4]の14p、[6]の3p)。

東京オリンピックを2年後に控えて、東京都心部の工事は活発化しているとはいえ、そこでの建機需要の伸びは、(少なくとも現在のところは)他の地域の需要減を補うまでには至らない規模のようです。


中近東については、コマツが売上減の一方で、日立建機は3割近くの伸びと、一見対照的な結果に。

ただし市場の状況については、

  • コマツ:「イエメンの内戦に伴う各国政府の緊縮財政の影響などにより、公共工事の需要が減少」([2]の6p)
  • 日立建機:「サウジアラビアを中心に低水準の需要が継続」([6]の9p)
と、芳しくないという見方自体は同じ模様です。


中国については、今回も各社とも好調だったようですが、その中でコマツは

  • 「固定資産投資の伸び率の鈍化」
  • 「KOMTRAXの平均稼働時間の伸び率もマイナスの状況が継続している」
と、不透明さの増大を指摘[5]。

KOMTRAXでの稼働時間減少は5ヶ月連続(今年2月〜6月)となっていますが、この点はやはり、メーカー側でも懸念材料となっているようです。

個人的には、米中間の貿易摩擦〜「貿易戦争」(関税かけ合戦)が、少しづつ影響してきているのでは・・と想像していますが、(やはり今回は好調だった)米国の建機需要とともに、次の四半期以降(7月以降)が果たしてどうなるのかが、非常に気になるところです。


※参照・参考資料:
[1]平成31年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS基準〕(連結)(日立建機、2018/7/25)
https://www.hitachicm.com/global/wp-content/uploads/2018/07/20180725-Financial-JP.pdf
[2]2019年3月期 第1四半期決算短信〔米国基準〕(連結)(コマツ、2018/7/27)
https://home.komatsu/jp/press/2018/acc/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1807q1_1.pdf
(※https://home.komatsu/jp/press/2018/acc/1199856_1595.html内)
[3]the full version of the Caterpillar Inc. 2Q 2018 results release(米Caterpillar社、2018/7/30)
https://www.caterpillar.com/content/dam/caterpillarDotCom/releases/2Q18%20Caterpillar%20Inc.%20Results.pdf
(※https://www.caterpillar.com/en/news/corporate-press-releases/h/caterpillar-second-quarter-2018-results.html内)
[4]2018年度第1四半期 説明会資料(ノート付)(コマツ)
https://home.komatsu/jp/ir/library/results/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/JP_FY181QPresentation_note.pdf
(※https://home.komatsu/jp/ir/library/results/1199653_1674.html内)
[5]同 Q&A(同上)
https://home.komatsu/jp/ir/library/results/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/JP_QA_FY18_1q.pdf
[6]地域別市場環境と見通しについて(日立建機、2018/7/25)
https://www.hitachicm.com/global/wp-content/uploads/2018/07/20180725-Regional-JP1.pdf
(※https://www.hitachicm.com/global/jp/ir/library/results/内)

※関連記事:

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2018年07月30日

加藤製作所がプロバスケチーム「東京エクセレンス」の運営会社「TE・S」を完全子会社化する予定、社会貢献活動の一環

加藤製作所2018年7月26日に、

  • B3リーグのプロバスケットボールチーム東京エクセレンス」の運営会社「TE・S」を、完全子会社化することを決定した。
と発表していました[1]。

今回は東京エクセレンスのプレスリリース[2]と合わせて、この件に関する主な情報をまとめてみました。


背景
  • バスケットボールは、競技人口が世界で一番多いと言われている。
  • TE・S社は、東京エクセレンスの運営会社として、
    • クラブ運営
    • イベントの興業
    • グッズの販売
    等を行っている。
目的
  • 加藤製作所:
    今回の株式取得は、社会貢献活動の一環であり
    • TE・S社の経営基盤の安定化
    • 同社の現経営陣との協力体制の構築
    により、チームの成長を図る。
    また今後は、スポーツによる
    • 地域貢献
    • 健全な青少年育成
    を、積極的に支援する。
  • TE・S社:
    オーナー会社変更により、経営体制の強化を図り、永続かつ安定したクラブ経営を目指す。
株式の移行 加藤製作所が、従来の経営会社(トータル・エデュケーション社)から、全株式を取得する。
2018年7月10日のBリーグ理事会で、この株式の異動は承認済み。
その他 東京エクセレンスは2018年8月2日に
  • 今後のクラブ運営方針
  • 新ユニフォーム発表
の記者会見を行う予定。


建機メーカーが、(スポンサーになるのならともかく)プロスポーツチームの運営企業を完全子会社化するというケースは、私は今回初めて知りました。

試しに幾つかの国内建機メーカーのウェブサイトを調べてみましたが、子会社にスポーツ関連企業は見あたらず。

そのため、(親会社の日立製作所や神戸製鋼所でのケースは別として)建機メーカーとしては、今回の加藤製作所のケースが、先駆的なものだと思われます。

目先では東京五輪が近づいていますが、今回の子会社化では、長期に渡りスポーツ振興に取組んでいく意思が伺えるので、地に足の着いた取組みを続けていただき、オーナー会社とチーム、そして社会に良い実りをもたらす事業となることを、期待します。


※参照・参考資料:
[1]株式会社TE・Sの株式取得に関するお知らせ(加藤製作所、2018/7/26)
http://www.kato-works.co.jp/ir/html/ir_topic_pdf/1_20180726160001.pdf
(※http://www.kato-works.co.jp/ir/内。)
[2]オーナー会社及び、経営体制変更について(東京エクセレンスの公式サイト、2018/7/26)
https://tokyo-excellence.jp/news/detail/id=11511
[3]ジャパン・バスケットボールリーグ(ウィキペディア)

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2018年07月23日

日立建機が13t級・後方超小旋回型ののICT油圧ショベル「ZX135USX-6」を発表、20t級「ZX200X-6」の機能を踏襲

日立建機2018年7月18日に、

  • 13t級ICT油圧ショベル「ZX135USX-6
を発表していました[1]。

その中から、個人的に特に興味を持った内容をまとめてみました。


後方超小旋回型のICTショベル 2017年発売の20t級「ZX200X-6」の機能を踏襲しつつ、後方超小旋回型の特徴を生かして
  • 建築基礎
  • 宅地造成
  • 圃場整備
等、様々な現場でのICT施工を支援する。
2D・3Dの2仕様から選択可能 マシンコントロール機能は、2Dと3Dの2仕様を用意。
これにより、
  • 小規模な工事
  • 測位衛星を捕捉できない建設現場
にも対応する。
(※2D仕様は、専用機器の装備により、後から3D仕様へのアップグレードも可能)
Solution Linkage Assist」を採用 日立建機独自のマシンコントロール機能「Solution Linkage Assist」を搭載。
フロント(ブーム、アーム、バケット)を、リアルタイムで半自動制御する。
また
  • 切り替えできる「粗掘削モード」「仕上げモード
  • バケット角度保持モード
  • 掘り過ぎ防止機能
を備える。
高性能・高耐久のセンサを採用 姿勢センサ(ブーム、アーム、バケット、車体)には「IMU(Inertial Measurement Unit)」センサを採用し、ガイダンスの精度と応答性を向上。
またこれらのセンサは、防塵・防水性と耐久性も備える。
バッテリディスコネクトスイッチ」を搭載 バッテリを電気系統から遮断でき、メンテナンス中の感電事故のリスクを低減する。
展開予定
  • 2018年7月:日本国内で「日立建機日本」によるレンタル開始
  • 同年10月販売開始
標準小売価格(工場裸渡し、消費税別) 3200万円(3D仕様機)
※約1年前に発売の通常機種「ZX135US-6」は1520万円[2]。


昨年(2017年)9月に発表された20t級「ZX200X-6」のプレスリリース[2]を見返すと、(上記に挙げたものをはじめとして)確かに殆どの内容が共通しているので、これが日立建機のICT油圧ショベルの、現在の標準仕様と言えそうです。

ただ今回の「ZX135USX-6」は、よりクラスの小さい後方超小旋回型ということで、想定用途が具体的に示されているのは、異なる点の一つです。

標準小売価格がICT無しの「ZX135US-6」の2倍以上にも達しているだけに、特に(市街地で多いと考えられる)建築・住宅向けの作業で、(通常機種に比べて)どの程度のメリットをもたらし得るのか、というのは気になるところです。

もっともこれについては、東京五輪(2020年開催)を前に活発化しているという都心部の工事での活用を、想定しているのかもしれません。


最後に地味ですが、「バッテリディスコネクトスイッチ」を標準で搭載しているのは、優れた配慮だと思います。

これは例えば「ZX135US-6」にも既に搭載されています([4]のp6)が、これによって溶接作業時のバッテリー遮断も劇的に簡単になると思われるので、今後の新機種にも(ICT建機か否かに関わらず)標準装備してほしいものです。


※参照・参考資料:
[1]マシンコントロール機能「Solution Linkage Assist」を搭載した ICT油圧ショベルZX135USX-6を発売(日立建機、2018/7/18)
https://www.hitachicm.com/global/jp/news-jpn/press/18-07-18j/
[2]マシンコントロール機能「Solution Linkage Assist」を搭載した ICT油圧ショベルZX200X-6を発売(同上、2017/9/5)
https://www.hitachicm.com/global/jp/news-jpn/press/17-09-05j/
[3]中型油圧ショベルZAXIS-6シリーズ3機種を発売(同上、2017/7/28)
https://www.hitachicm.com/global/jp/news-jpn/press/17-07-28j/
[4]ZX135US-6のカタログ(日立建機日本)
https://japan.hitachi-kenki.co.jp/wp-content/uploads/pdm/KS-JA383_ZX135US-6_ZX135USOS-6.pdf
(※https://japan.hitachi-kenki.co.jp/products/new/medium-excavators/内)

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2018年07月17日

住友建機の米国子会社「LBX」が「デモ・トレーニングセンター」を建設中、製品(油圧ショベル等)のデモンストレーションや、代理店のセールス・サービストレーニング向け

住友建機が2018年7月10日に、

  • 米国子会社「LBX」が、顧客や代理店向けの「デモ・トレーニングセンター」を新設する。
と発表していました[1]。

LBX社の発表[2]と合わせて、その概要をまとめてみました。


背景
  • LBX社は、住友建機が100%出資している子会社で、米国・中南米
    • Link-Belt」ブランドの油圧ショベル
    • 上記ベースの林業仕様機、解体仕様機、マテリアルハンドリング機
    等を販売している。
  • LBX社では、
    • 米国・中南米での油圧ショベル販売台数の増加
    • 排ガス規制対応技術の高度化
    • サービス業務の複雑化(林業仕様機、解体仕様機等)
    に対応し、保有する知識や技術力を、営業やサービスネットワークの前線まで浸透させ、顧客満足度の向上を図る狙いがある。
名称 LBX Customer Experience Center
機能
  • 顧客・代理店向けの、各種機械のデモストレーション
    (※ICT建機の実演操作も可能)
  • 代理店のセールス・サービストレーニング
場所 米ケンタッキー州のLexington市
敷地面積 25エーカー(約10万m2)
施設
  • 商品デモエリア(ギャラリースタンド)
  • 実習棟
  • シアター
  • 教室
  • 応接室
  • ギフトショップ
  • カフェテリア
スケジュール
  • 2018年7月:着工
  • 2019年1Q:完成予定


LBX社の歴史[3]を見ると、同社の設立年こそ比較的最近(1998年)ですが、元々の起源は100年以上前(19世紀の後半)とのこと。

当時の農業機械(※動力は蒸気機関)の動力伝達用チェーンベルトを、幾つかの部分に分割・連結式にすることで、磨耗・破損が生じた部分だけを交換可能にした製品が、「Link-Belt」だったそうです。

それから程なくして、その「Link-Belt」技術を用いて機械式クレーンやショベル等に参入し、1960〜70年代以降は現行の油圧式に変っていったようですが、企業の歩みから建機の技術の移り変わりも伺えるのが、非常に興味深いです。

また、日本で名前が良く知られている企業だけが、建機メーカーの全てでは無い、ということも再確認させられる思いがします。


同じく[3]によると、LBX社は2006年に新しい本社オフィスを建設し、そこで既に「Sales and Service training center」「service bays」「demonstration work site」を備えていたとのことです。

今回着工した「デモ・トレーニングセンター」は、それら既存施設と機能が被っている気がしますが、それだけ今は製品(建設機械)が高度化・複雑化しており、実演や教育の機能も大きく強化する必要が生じている、ということかと思われます。

また、100年以上の歴史を持つ企業が、(親会社の意向も有ると思いますが)このような柔軟な姿勢を持っていることは、これまで生き残ってこれた理由の一つなのでは、と考えます。


※参照・参考資料:
[1]米国LBX社 デモ・トレーニングセンターの建築について(住友建機、2018/7/10)
https://www.sumitomokenki.co.jp/news/2018/180710.html
[2]LBX Company Celebrates Groundbreaking for Customer Experience Center(LBX社、2018/6/29)
https://lbxco.com/LBX-Company-Celebrates-Groundbreaking-for-Customer-Experience-Center.asp
[3]Company History(LBX社)
https://lbxco.com/company-history.asp

※関連記事:

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2018年07月12日

2018/4-6の中国油圧ショベル需要(日立建機推定)は伸び幅がだんだん縮小、KOMTRAXでの稼働時間はマイナス2%台が続く

日立建機が2018年7月9日に、「中国月次 油圧ショベル需要データ」を更新していました[1]。

今回も、コマツの「KOMTRAX」による稼働時間データ[2]とともに、中国市場の20184〜6の数字を見てみました。


<中国での油圧ショベル需要の推移>

※数値は

  • 日立建機による、中国での油圧ショベル需要の推定値。
  • 台数ベースでの前年同月比
  • 中国国産メーカーを除く(=外資系メーカーのみ)。

※[1]に掲載されていない数値(2017/6以前)については、前回記事(2018/3まで)から引き継ぎました。

2014年2015年2016年2017年2018年
1月37%34%48%181%
2月80%46%286%22%
3月51%10%70%66%
4月47%34%142%72%
5月48%5%116%55%
6月31%54%15%139%32%
7月31%52%26%115%
8月30%51%62%101%
9月38%49%86%93%
10月43%43%76%78%
11月46%36%86%121%
12月44%37%85%97%


2018年4-6月の3ヶ月は、今回も数十%のプラス幅が続いたものの、そのプラス幅は明らかに右肩下がりになっています。

思い当たる要因としては、米国と中国の間で「貿易戦争」(高率の関税の掛け合い)が激しくなっている(例えば[3][4])ことです。

今後もそれが続くようであれば、7月以降の油圧ショベル需要も更に伸び幅が縮小していく(場合によってはマイナスに転じる)と思われるので、今後の動向が非常に気になるところです。


<KOMTRAXでの稼働時間の増減>

※数値は、

  • 中国におけるコマツ製建機(※ミニ建機、鉱山機械は除く)の、1台あたり月間平均稼働時間
の、前年同月比の増減。
※発表[2]に掲載されていない数値(2017/6以前)については、当ブログの前回記事から引き継いでいます。

2016年2017年2018年
1月14.4%24.8%46.2%
2月3.2%83.3%48.9%
3月29.4%5.6%12.5%
4月1.4%13.8%2.8%
5月6.1%7.3%2.5%
6月10.4%3.3%2.4%
7月5.8%5.6%
8月10.5%2.5%
9月12.2%2.4%
10月2.2%0.3%
11月17.1%8.4%
12月8.8%2.5%


稼働時間のほうは、2018年4-6月はマイナス幅こそ小さい(2%台)ものの、前年同月比マイナス自体は2月から5ヶ月連続となっており、これは上記表の範囲では初めてのことです。

やはり、今年に入ってからの米中間の貿易摩擦・貿易戦争が、中国国内のインフラ投資にも、ある程度の影響を及ぼしてきているように思われます。

これが更に悪化して、中国建機市場が再び冬の時代に入らないことを、願いたいところです。


※参照・参考資料:
[1]中国月次 油圧ショベル需要データ(速報)(日立建機)
https://www.hitachicm.com/global/jp/ir/financial/cn_monthlydata/
[2]KOMTRAX月次データ(〜2018年3月)(コマツ社)
https://home.komatsu/jp/ir/demand-orders/__icsFiles/afieldfile/2018/07/06/201806komtrax_j.pdf
(※https://home.komatsu/jp/ir/demand-orders/内。)
[3]米 対中国の関税発動へ 貿易摩擦がエスカレートか(NHK、2018/7/6)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180706/k10011514261000.html
[4]米政府、22兆円相当対象の対中関税リストを発表ー中国は対抗措置へ(ブルームバーグ、2018/7/11)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-10/PBOAYO6S972801

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2018年07月09日

日本キャタピラー社が「第34回 国際農業機械展 in 帯広」に出展予定、ブルドーザ・コンパクトトラックローダ等を農業向けとして出展

日本キャタピラー社が2018年7月2日に、

  • 第34回 国際農業機械展 in 帯広〜ICTとともに更なる未来へ〜」(2018/7/12-16)への出展予定
を発表していました[1]。

その中から、出展予定の建設機械を抜き出してみました。


  • ブルドーザ「D6K2」:
    農業用作業機を連結するための「3点ヒッチ」を装備可能。
    トラクターに比べて、
    • 接地圧が低く、土地を傷めない
    • こなせる作業量が多い
    との利点がある。
  • コンパクトトラックローダ「259D」:
    農業・畜産業での運搬・積込作業を効率化できる。
  • スキッドステアローダ「226D」
  • ホイールローダ「910M」「907M」「902C2畜産仕様」
  • Catワークツール(ベールグラブ、パレットフォーク


イベントの副題には「ICT」が入っていますが、今回の日本キャタピラー社の発表では、特にICTに関する記述はありません。

Catにおける農業向けの取組みが、何時から始められたのかは不明ですが、現状では「建設機械が農作業でも使える」ということをアピールする段階と見受けられます。


イベントの出展企業[2]を見ると、他には「コマツ道東」「日立建機日本」の名前もあり、農業分野への進出を狙うのは、他の大手建機メーカーも同様のようです。

コマツについては、農林水産省のプロジェクトでブルドーザーの稲作向けへの改良に取り組み中。

また大手メーカー以外でも、沖縄の企業による農業向けの油圧ショベル用リッパー開発というケースがあり、汎用性の高い建設機械を農業でも積極利用しようという試み・取組みが、少しづつ活発化してきている印象を受けます。


ただ、私の居住地域には水田や畑が多いですが、建設機械を農作業で使っている場面は、全く見たことが無く、現実にはまだそのような(一般普及には程遠い)段階だと思われます。

従来の農業機械にもICTによる技術変革(自動運転など)が起こっている中で、果たして今後「建機の農業利用が広がり得るのか」という点には、密かに注目していきたいと思います。


※参照・参考資料:
[1]「第34回 国際農業機械展 in 帯広」に出展(7月12日〜16日開催)(日本キャタピラー社、2018/7/2)
https://www.nipponcat.co.jp/news/2018/agrishow2018.html
[2]出展企業(「第34回 国際農業機械展 in 帯広」の公式サイト)
http://iams-obihiro.com/?page_id=256

2018年07月08日

コマツ社がマレーシアの販売代理店「UMW Corporation」と合弁会社設立で合意、50年以上のビジネス関係に基づき、マレーシア等での販売強化を図る

コマツ社が2018年7月2日に、

  • マレーシアの販売代理店「UMW Corporation」との間で、代理店事業の合弁会社設立で合意・契約締結した。
と発表していました[1]。

今回はUMW社のほうのプレスリリース[2]と合わせて、その概要をまとめてみました。


背景・目的
  • UMWは、コマツの建機・鉱山機械の販売代理店であり、その関係は(1965年以来)50年以上にわたる。
    今回の合弁会社設立は、このビジネス関係に基づいている。
    (UMWはコマツの純粋な代理店から、JVパートナーにバリューチェーンを拡大することになる)
  • この合弁会社の新設により、代理店とメーカーがより密接に連携して、マーケティングとプロダクトサポートを強化する。
    これにより、UMWが事業展開している新興市場(※マレーシアと下記)で、コマツ製品の販売強化を図る。
今後の予定
  • 新会社はUMWの子会社となり、コマツはその子会社の株式の26%を取得する。(UMWは74%を保有する)
  • UMWは
    • シンガポール
    • ミャンマー
    • パプアニューギニア
    • ブルネイ
    でも代理店事業を展開しており、これらも新会社の傘下に入る予定。


半世紀以上にもわたる関係ということで、両社の間の信頼感は、既に十分高いものと思われます。

それを今回、更に一歩踏み込んだ関係に強化するというのは、コマツにとってはそれだけ、新興市場の重要性が以前よりも高まっている、ということかと推測します。

そうすると、コマツが今後、他の地域でも同様の取組み(現地パートナーとの合弁事業開始)を進めていく可能性が考えられますが、一方でそれは、現地パートナーとの信頼関係がどの程度か、ということに依るのかもしれません。


※参照・参考資料:
[1]コマツとUMW、建設・鉱山機械販売の合弁会社設立で契約締結(コマツ社、2018/7/2)
https://home.komatsu/jp/press/2018/others/1199651_1599.html
[2]UMW AND KOMATSU AGREE TO FORM A JOINT VENTURE FOR HEAVY EQUIPMENT BUSINESS(UMW Holdings、2018/7/2)
http://www.umw.com.my/index.php/media/press-releases-2018/#press2018-9
(※http://www.umw.com.my/index.php/media/press-releases-2018/内。)

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